国家試験科目
単位
3単位(必修)
開講
第2学年 後期 135 時間
担当教員
☆井上篤 講師
☆飛田滋 教授
森匠 非常勤講師
本田あかり 助手
☆は実務経験のある教員
授業の方法
講義 | |
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演習 | |
実習 |
アクティブ・ラーニング
PBL | |
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反転授業 | |
ディスカッション、ディベート | |
グループワーク | |
プレゼンテーション | |
実習、フィールドワーク | ○ |
ディプロマポリシー | 関連性 |
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1.医療人としての思いやりの心と倫理観 | |
2.チーム医療で活躍できるコミュニケーション能力 | |
3.歯科技工士としての総合的な知識と技能 | ◎ |
4.自ら課題を発見して、解決に向けて創意工夫を実践できる歯科技工技能 | ○ |
授業科目概要
これまでに学習してきた知識と実習内容を有機的に関連付け、個々の課題を見出しながら総合的に歯科技工実習を行う。この実習を通して、歯科技工スキルを高めるとともに自身のキャリア形成について具体的に考える。
歯科技工所の勤務経験・附属歯科診療所における診療または歯科技工を通して、実践的な歯科技工について講義・実習をする。(飛田、井上)
学習目標(一般目標)
歯科技工士国家試験の実地試験および就職に向けて、技術とスピードを修得する。
学習目標(到達目標)
1.解剖学的特徴を備えた歯の外形描記・歯型彫刻を行える
2.外形線に一致した平面屈曲ができる
3.全部金属冠のワックスアップを確実に行うことができる
3.全部床義歯の人工歯配列および歯肉形成を行うことができる
4.線鉤の屈曲を確実に行うことができる
成績評価方法
【成績評価方法】
国家試験に準ずる課題の平均点を実習課題評価点とする。(100%)
60点に満たない場合は、60点未満の課題のみ再試験を行う。
[スケッチ(展開図)]
・歯の三徴候(40%)
・各歯の特徴(40%)
・描記線の滑らかさ(20%)
[歯型彫刻]
・歯の三徴候(40%)
・各歯の特徴(30%)
・表面仕上げ(30%)
[平面屈曲]
・外形図に対する適合(50%)
・平面に対する適合(50%)
成績評価基準
【評価基準】
[スケッチ]
・歯の三大徴候
A(40点):①弯曲徴が表現されている
②隅角徴が表現されている
③歯根徴が表現されている
B(30点):Aの基準で1項目が不良である
C(20点):Aの基準で2項目以上が不良である
・各歯の特徴
A(40点):各歯種の特徴を表現している
B(30点):同じ群の歯の鑑別に乏しい
・描記線の滑らかさ
A(20点):線が滑らかで単線である
B(10点):線が乱れている
[歯型彫刻]
・歯の三大徴候
A(40点):①弯曲徴が表現されている
②隅角徴が表現されている
③歯根徴が表現されている
B(30点):Aの基準で1項目が不良である
C(20点):Aの基準で2項目以上が不良である
・各歯の特徴
A(30点):各歯種の特徴を表現している
B(15点):同じ群の歯の鑑別に乏しい
・表面仕上げ
A(30点):軸面、咬合面共に傷がない
B(15点):形成器の痕が残り表面が粗造である
[全部床義歯人工歯排列・歯肉形成]
・前歯部配列
A(30点):①歯軸が正確である
②被蓋関係が正確である
③アーチが正確である
B(20点):Aの基準で1項目が不良である
C(15点):Aの基準で2項目以上が不良である
・臼歯部配列
A(30点):①調節弯曲が正確である
②咬合関係が正確である
③歯列位置が正確である
B(20点):Aの基準で1項目が不良である
C(15点):Aの基準で2項目以上が不良である
・歯肉形成
A(30点):①歯頸線の位置が正確である
②歯根豊隆が正確である
③舌房域が正確である
B(20点):Aの基準で1項目が不良である
C(15点):Aの基準で2項目以上が不良である
・スピード
A(10点):2時間半で完成できる
B(5点) :2時間半以上かかる
[全部金属冠のワックスアップ]
・歯冠形態
A(40点):①支台歯と適合が良好
②マージンに過不足がない
③隣接面コンタクトが良好
④表面仕上げが良好
B(20点):Aの基準で2項目が不良である
C(15点):Aの基準で3項目以上が不良である
・咬合関係
A(30点):①被蓋関係が良好
②1歯3点以上の接触がある
B(20点):Aの基準で1項目が不良である
C(15点):Aの基準で2項目が不良である
・仕上げ度
A(30点):表面が滑らかである
B(20点):形成器の痕が残り表面が粗造である
[平面屈曲]
・外形図での適合
A(50点):チェックポイント10箇所の適合が良好
B(30点):Aの基準で4箇所が不良である
C(25点):Aの基準で5箇所以上が不良である
・平面での適合
A(50点):チェックポイント10箇所の適合が良好
B(30点):Aの基準で4箇所が不良である
C(25点):Aの基準で5箇所以上が不良である
試験・課題のフィードバック
○提出課題
・採点後に返却します。
・返却の際は添削またはコメントを付けて返却します。
学修成果 (評価の目安)
1.歯の外形描記・歯型彫刻
秀、優:① 歯の鑑別ができる
【知識・理解】
② ミュールライターの三大徴候が表現できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
③ 解剖学的形態が表現できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
④描記線または 表面仕上げが滑らかである【技能】
良、可:① 歯の鑑別ができる
【知識・理解】
② ミュールライターの三大徴候が表現できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
2.人工歯排列、歯肉形成
秀、優:① 前歯部の被蓋関係が正しい
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
② 臼歯部の調節弯曲が正しい
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
③ 上下臼歯部が緊密に咬合している
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
④ 唇頬舌側の歯頸線を正しく形成できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
⑤ 歯根豊隆が形成できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
良、可:① 人工歯排列ができる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
② 歯肉形成が完了できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
4.全部鋳造冠のワックスアップ
秀、優:① 歯冠の豊隆を正しく付与できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
② 隣接面接触点を正しく付与できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
③ 咬合接触を正しく付与できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
④ 表面を滑らかに仕上げられる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
良、可:① 歯冠形態を形成できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
② 隣接面接触点を付与できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
③咬合接触を付与できる
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
5.平面屈曲
秀、優:①外形図のチェックポイント(10箇所)に対して8箇所以上が合っている
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
良、可:①外形図のチェックポイントに対して6箇所以上が合っている
【知識・理解】【思考・判断・表現】【技能】
達成度の評価
ディプロマポリシー | 定期試験 | レポート | 課題 | 受講態度 | 合計 |
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1 | |||||
2 | |||||
3 | 60 | 60 | |||
4 | 40 | 40 | |||
5 | |||||
6 | |||||
合計 | 100 | 100 |
指定教科書
新歯科技工士教本 歯冠修復技工学、新歯科技工士教本 有床義歯技工学(医師薬出版)
参考図書等
デジタル教材:歯冠修復技工学実習書、有床義歯技工学実習書(明倫短期大学)
留意事項
国家試験または実技評価試験における実地課題である。そのため、自主的に反復練習を行い技術とスピードを身につけること。