晴れの卒業式、修了式を迎えられた皆さんには心からお祝い申し上げます。
歯科技工士学科の皆さんは2年,歯科衛生士学科の皆さんは3年間の課程を終え,無事,国家試験を合格して社会に巣立っていくことになります。中には,さらなる専門性を磨くべく専攻科での新しいステップアップの研鑽を選びました。一方,多くの人は地域歯科クリニックや歯科技工所・企業で,それぞれの専門性を実践していくことになります。道は違っても,歯科技工士としてまたは歯科衛生士として,地域社会に貢献してゆかなければならないことに違いはありません。社会からは,プロフェッショナルとして観られ,評価されることになりますので,相応の覚悟をもって第一歩を踏み出して下さい。時には,自分の思うようにいかないことが生じることでしょう。あるいは,社会の厳しい荒波に揉まれることもあるでしょう。そういう時には思いだして下さい,明倫短期大学で学んだことを。
皆さんは,「健康に関わる仕事を通して人の役に立ちたい」という崇高なる理想に燃え,明倫短期大学に入学されました。入学当初は,それまでの勉強とは大きく異なり,「歯科保健・医療および歯列形態・機能の回復」に関わる専門的な講義や実習の連続で,厳しくつらい日々であったと推察いたします。ステップごとの課題提出,進級試験,臨地臨床実習,極めつけは国家試験対策の勉強ではありませんでしたか。でも,今日,卒業式・修了式に臨んでいます。振り返れば「アッ」という間の月日であったことでしょう。
皆さんは地道な努力と頑張りで,様々なハードルを一つひとつ乗り越え,全ての過程をクリアしてきました。社会人として歩む道も同じです。力むことも構えることもありません。自分を信じ,自信を持って前に進んで下さい。経験を積むにつれて実力が身についていくことは保証します。1年経ったら1年分の,2年経ったら2年分のキャリアが形成され,積み上げられていくことは,一緒に修了する専攻生の皆さんが身をもって証明してくれました。卒業生の皆さんは,日々,それをご覧になってきたでしょう。
最後になりますが,皆さん,本学への入学に際し,進路指導や担任などでお世話になった高校の先生の所へ,卒業証書・修了証書を持って報告に行ってください。きっと喜んで祝福してくれると思います。また,皆さんが社会へ第一歩を踏み出す前の,強い決意にもつながることと思います。
皆さんのご両親,保護者の方々には,本日の卒業式・修了式に参加していただくことが叶いませんでした。今日まで献身的に支えてくださったご両親,保護者の方々に,卒業証書と共に「お陰様で卒業できました。ありがとうございました。」と感謝の言葉を伝えてください。
これからの皆さんのご活躍をお祈りします。 本日は,おめでとうございました。
令和2年3月14日
明倫短期大学長 宮﨑秀夫